知っていますか呼吸回数の正常値、バイタルサインは呼吸回数まで測定しよう

知っていますか呼吸回数の正常値、バイタルサインは呼吸回数まで測定しよう

バイタルサイン「生命兆候」のうち、数値化できるものとして、脈拍数、血圧、呼吸回数、酸素飽和度等がありますが、日常測定するこれらのデータの中で、唯一測定される側が自分でコントロールできるのが呼吸回数です。

緊張したりリラックスすることによる自律神経の働きで、血圧や脈拍が上昇・下降することはありますが、無意識的なものです。しかし、意識のある人は呼吸を止める・早くする・遅くすることが自由にできます。このため、呼吸回数の測定は「観察されている」と感じさせない事が大切と言えます。

呼吸回数の異常を知る前に、まず「呼吸とは」「正常値」について解説していきましょう。

呼吸回数の正常値は年齢によって大きく異なる

呼吸回数とは、1分間の呼吸の数です。呼吸は息を吸う・息を吐くのワンセットで1回とカウントします。息を吸う吸気時間と息を吐く呼気時間の比率は1:2が正常です。

測定の方法は、目視(胸郭の動きを観察する)、聴診(聴診器で呼吸音を観察する)の2種類です。心電図計やモニターで観察することも可能ですが、ここでは割愛します。

呼吸回数の正常値

これから看護師国家試験を受ける方は一生懸命暗記しましょう、過去に受けた方は思い出してくださいね。

呼吸回数の正常値は年齢と相関があり、緩やかな「V字」となっています。新生児と高齢者は呼吸回数が多く、成人期は少ないのです。新生児は30~60回/分・6歳児は18~25回/分・成人・12~18回/分・65歳以上は12~28回/分となっています。
ただし、80歳以上の高齢者では逆に呼吸回数が減少し、個人差が大きくなり10~30回/分と幅があります。

呼吸回数を変動させる要素とは

呼吸が正常より早くなる要素を挙げてみましょう。

啼泣(新生児が激しく泣くこと)、精神的興奮や情動の高まり、運動、入浴、発熱、高度の貧血、著しい心拍数の上昇、心不全等による低酸素血症 等です。

呼吸回数が増加する要因には、「精神的なもの」「運動量の増加による酸素消費量の増大」「低酸素状態の補正」の3種類に分けられると言えますね。

例えば、貧血では体内で酸素を運搬する赤血球が減少した状態になっていますので、呼吸や脈拍を早くして、少ない赤血球をフル稼働し酸素を運搬させようとする機能が働くためです。

胸郭(胸のあたり)の動きがあっても呼吸しているとみなさない異常呼吸

胸や口元の動きがあるからと言って、有効な呼吸が出来ているとは限りません。いわゆる「死戦期呼吸」という状態です。下顎呼吸・いびき様呼吸・喘ぎ呼吸などの状態で、重要な共通項として「対象者の意識が無い」ことです。

呼吸しているかどうか分からない状態、不自然な呼吸、しゃくりあげるような呼吸、極めてゆっくりとした不規則な呼吸はすべて死戦期呼吸であり「呼吸していない」と捉えます。

胸が動いているから呼吸していると安心してはいけません、直ちに応援を呼び、心肺蘇生法を実施しましょう。

まとめ

数値化できるバイタルサインの中で呼吸回数は、元気そうに見える患者さんでは測定しないこともあります。しかし、ちょっとして変化で意外な病気の発見につながることもあり、見逃せません。

バイタルサイン測定は、血圧・脈拍・体温、そして呼吸数もしっかり測定しましょう。

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