看護に役立つ検査値、血清アルブミン値低下の原因を解説!

看護に役立つ検査値、血清アルブミン値低下の原因を解説!

看護師が日常的に眼にする検査値の中で「血清アルブミン値」に着目してみましょう。

アルブミンは高値を示す場合は、脱水等の血液の濃縮を意味することがほとんどで、臨床的意義は大きくありません。血清アルブミン値の低下について、看護のポイントと共に解説していきます。

ぜひ日常業務に役立てて頂きたいと思います。

血清アルブミン値が低値を示す4つの原因

血清アルブミン値の正常値は、3.8~5.3g/dl(BCG法 検査法によって異なります)

低下の原因は大き4つに分類されます。

1・タンパク摂取不足
2・肝機能の低下
3・タンパク質の喪失
4・タンパク質の消費量増大

タンパク質摂取不足

タンパク質摂取不足とは食事摂取量の低下による、るい痩、衰弱、過度のダイエット、食欲不振、出血多量等によっておこる状態です。

インスタント食品、炭水化物中心の偏った食生活によっても引き起こされます。通常貧血を合併しているため、ヘモグロビン値などの血球データも一緒に確認が必要です。

肝機能の低下

タンパク質を摂取したのち、肝臓でアミノ酸とアルブミンが合成されます。血液中のタンパク質を「血清アルブミン」と言います。

肝機能の低下は、アミノ酸・アルブミンを合成する肝臓自体の機能が障害されている状態です。薬剤性肝障害、肝炎、肝硬変等によっておこります。肝臓機能の指標であるγGTP・GOT・GPT・LDHの上昇、肝臓で合成されるコリンエステラーゼ・総コレステロール・血小板の低下がみられます。

肝硬変の場合は腹水貯留や、浮腫が合併します。

タンパクの喪失

タンパク質の喪失には、体外漏出と体内漏出の2種類に分類されます。

腎臓不全、ネフローゼ、広範囲熱傷等による腎臓や体表面からのアルブミン漏出は体外漏出です。胸水や腹水貯留は体内漏出です。

肝硬変は、肝機能悪化によるアルブミン合成能の低下と、腹水貯留によるアルブミンの血管外漏出により、低アルブミン状態が深刻となります。大量に貯留した腹水は数リットルにも達することがあります。

腹水の中には大量のアルブミンはが含有されているため、腹水穿刺で回収した腹水を特殊な装置を用いて濃縮し、静脈内投与しアルブミンを還元する方法も行われています。

タンパク質の消費量増大

体のどこかで炎症が起こると、炎症部分を治癒させるため局所でアルブミンの消費増大が起こります。

そのため、血清アルブミン値が低下します。炎症反応の指標であるCRP、白血球値の上昇も一緒に観察します。

看護に役立つ血清アルブミン値低下の意義とは?

端的にいうと、血清アルブミンは正常値内で高いほど良く、正常値を逸脱する低い値ほど悪い。と言えます。

アルブミン値は前回との比較、推移が重要となります。低かった値が高くなってきたという状態は全身状態の回復を表し、高かった値が急激に低下したという状態は危機的な兆候だからです。

まとめ

いかがでしたか?

数ある採血検査データの中で、血清アルブミン値が示唆する情報は少なくありません。全身状態とバイタルサイン、検査データを関連付けてみることが出来れば、より深くアセスメントできると思います。

日常の看護にぜひ参考にして下さい。

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