ロキソニンは看護師の常備薬!しかし薬に依存しないために気を付けたいこと
医師が処方した薬が正しく服用されているか、間違いが無いか、副作用が出ていないか、管理観察することは看護師の需要な仕事の一つです。
看護師の皆さん、患者さんへ「痛み止めは決められた間隔をあけて飲んでください」「痛み止めは空腹時に飲まないようにしてください」などと説明したことはありますか?きっとありますよね。
実は、看護師自身は薬剤依存度が強い職業の一つと言われています。看護師はどんな薬に頼っているのでしょうか、またどんな理由からでしょうか?実際の声を聞いてみましょう。
他の看護師も使っているの?常備薬のロキソニン
看護師がポーチ、ポケットに忍ばせている薬で一番多い薬といえば、鎮痛薬ロキソニンでしょう。実際に、看護師の知り合い15人に「ロキソニン持ってる?」と質問してみたところ、7人の看護師が「いつも持っているよ」「え、どこか痛いの?あげるよ」と答えました。
ロキソニンは入手しやすく、頭痛、腰痛、生理痛などどんな痛みにも安定した効果があるため人気の薬剤です。
別の解熱鎮痛剤はどうでしょうか。何人かの看護師にヒアリングしたところ、ボルタレンは「強い、強すぎる」というイメージで、カロナールは「病人ぽくて嫌」とのことでした。
もちろんこれらは実際の効果とは関係なく、勝手なイメージです。しかし、看護師がロキソニンに「親しみやさ、手軽さ」を感じていることは間違いないかと思います。
看護師さん、ロキソニンを正しく服用していますか
NSAIDs(エヌセイド)は、非ステロイド系消炎鎮痛薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)の略語です。ロキソニンに代表される解熱鎮痛剤で、他にはバファリン、ボルタレン、ポンタールなどが含まれます。
これらの薬に代表される副作用は「消化管潰瘍」です。そのため、患者さんには「空腹時に服用しないように」「胃粘膜を保護する薬と一緒に服用するように」「多めの水で服用するように」と指導していますね。
しかし、看護師自信はどうでしょうか。これらの注意点をきちんと順守しているのでしょうか。
ロキソニンを携帯している、と答えた看護師に聴いてみました。
- 「痛いな、と思ったらその場でロキソニンだけ飲む」
- 「胃薬と一緒には飲んでいない」
- 「聞いていないと思ったら、時間を空けずに飲むこともある」
結構適当な様です。患者さんにはきちんと指導しているのに、自分の事になるとおろそかになってしまう看護師も少なくないようです。
疲労、睡眠不足、休息不足がロキソニン依存の原因かも
看護師のAさん、「夜勤明けや疲れている時、睡眠不足の時は頭が痛くて、ロキソニンに頼ってしまう」、看護師のBさん「生理痛がどんなに酷くても、仕事中休憩することもできないからロキソニンを手放せない」と言います。
手術後の創痛や、整形外科的疾患ではなく、疲労、睡眠不足、休息不足が主原因の症状に対して、ロキソニンを常用することは良いこととは言えません。何の根本的解決にもならないばかりか、副作用のリスクが大きいためです。
生理痛が酷い場合は、婦人科でしっかりした治療を受けるべきでしょうとBさんに言うと「忙しくてなかなか受診できない、痛み止めを飲んでしのいでいる」とのこと。患者さんの療養をサポートする看護師、自分の健康管理がおろそかになってはいませんか?考えさせられる答えですね。
ロキソニンに頼り過ぎず、痛みの根本原因を解決する努力を
腰痛に悩まされてロキソニンを常用しているとしましょう。
腰痛の原因となる整形外科的疾患、例えば腰部椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症など明らかな異常が無い場合は、労作時にボディーメカニクスが不十分で腰に負担がかかっている、体幹部の筋力低下などが考えられますね。
ストレッチやヨガ、整体治療、軽い運動などに取り組んで腰痛の根本原因にアプローチすることで腰痛を改善することも必要でしょう。
また、原因が分からない痛みに漫然と、ロキソニンを服用し続けることは最もよくありません。痛みが続く場合は、まずは原因を調べることが必要です。
忙しい、を理由にしないで!看護師の健康管理を見直そう
忙しいから運動できない、忙しいから病院に行けない、忙しいから睡眠時間が取れない。忙しい看護師の皆さんからは、常にこのような声が聴かれます。
看護師自身の健康あっての「看護」です。看る側が心身ともに疲弊していては、患者さんを元気にすることは出来ないのではないでしょうか。
痛い、と感じることは体のどこかが悲鳴を上げていることを表しています。その悲鳴を鎮痛剤ロキソニンで無理に抑え込んで、無視し続けると本当に故障してしまう危険性があります。忙しいからこそ、健康管理を見直すべきですね。
まとめ
いかがですか。私もだわ、薬に頼っているわ、ロキソニン飲み過ぎているかも、と思ったあなた。
忙しいかもしれませんが、痛みの原因を知り、根本原因を解決できるように工夫していただきたいと思います。
看護師の離職理由には、「体調不良」を上げる方が少なくありません。時にはロキソニンの力を借りながら、頼り過ぎないようにして、痛みや不調といった体の悲鳴に耳を傾けることが元気に仕事を乗り切る秘訣かもしれませんね。
働く看護師さんを応援しています。