准看護師が正看護師への進学を迷ったときに注意する5つのこと

准看護師が正看護師への進学を迷ったときに注意する5つのこと

社会人や専業主婦から准看護師へ、高校卒業から准看護師へ、なり方も人それぞれの准看護師への道。

准看護師として勤務していれば、必ずと言っていいほど「正看護師にならないの?」「正看護師への進学は考えていないの?」と問われますね。

自分自身も准看護師としてできることに限界を感じ、看護の知識を深めたいという思いが芽生えてくる人も多いものです。

しかし、実際に正看護師をとるための進学は大変です。正看護師にステップアップしたいという思いがあっても、進学への勇気が持てない、躊躇してしまう5つの理由を検証してみましょう。

理由その1 学業との両立は経済的に厳しい

独身でも、家庭を持っていても准看護師としてフル出勤し、正社員として収入を得ていた人が、進学することで夜勤が出来なくなったり、時短勤務をせざるを得なくなることもあります。

進学しても収入が全く減少しない、ということは考えにくいと言えます。通学時間以外にも、課題を行う時間を確保したり、国家試験前の集中学習のために仕事を休む必要性も発生します。

労働時間の減少により、実際どの程度減収となるのか、イメージできないまま漠然とした不安を感じて進学を躊躇している准看護師は少なくありません。

収入が減少し、経済的に厳しくなることが准看護師の進学を阻む理由の一つです。

理由その2 婚活か進学か迷ってしまう

准看護師が進学を考える年齢は人によって様々です。

20代後半~30代の女性にとって、結婚、出産、子育てのタイミングは人生を左右する大きな課題です。女性の平均初婚年齢は20代後半で、病院で働く看護師の平均は少し遅い傾向にあるようです。

准看護師が正看護師養成学校へ進学を考える場合、受験への準備から国家試験までは少なくとも妊娠、出産は難しいでしょう。養成学校のカリキュラムにもよりますが、2~3年は難しいということになります。

安定した家庭を早く築きたいと思う女性が、婚活か進学か迷ってしまうのは当然でしょう。「婚活を頑張りたいから進学はもっと先」と進学を先延ばししてしまう傾向にあります。

理由その3 家族のサポートが得られるか心配

夫や子供がいる世代の准看護師にとって、進学にあたって家族のサポートが重要になってきます。

准看護師としての勤務と家庭の両立であれば、なんとか家事もこなせるでしょう。その上に「学生」という立場が加わると大変なスケジュールになってきます。自分の勉強時間を確保しつつ、家事をこなすのは大変なことです。

夫や子供は、正看護師養成学校の厳しいカリキュラムや課題の実情は分かりません。進学を考える時は、年間スケジュールや勉強の大変さを十分に説明し、協力してほしい旨を時間をかけて説明し承諾を得ることが必要です。

進学が決まってから、自分も家族もストレスが溜まることが無いように、事前の話し合いが大切です。

理由その4 勉強について行けるか不安

准看護師として、日々新しい知識を獲得しながら仕事をしているつもりでも、医学・看護の基礎知識からの勉強となると暗記が必要なことも多くなります。

実際にとても優秀な仕事をする准看護師さんでも、進学してから「生理学、微生物学などは暗記することが多くて、知らないことばかりなのでついて行くのが大変」と話していました。

進学に年齢制限はありませんが、年齢が高くなるほど勉強について行けるか不安が高まっていきます。

正看護師の資格は取りたい、でも勉強について行く自信がない、と進学を迷っている准看護師さんは少なくありません。

理由その5 職場の理解が得られない、サポートが無くツラい

准看護師から正看護師進学を積極的に支援してくれる病院ばかりとは限りません。

あなたが進学することによって、夜勤要因が減ることや、働く時間減少による他スタッフへの負担増大を懸念して、進学すること自体を歓迎しない上司も存在します。

ある准看護師さんは進学したい、という意思を伝えたところ「職場を変わってから考えて」とやんわりと退職勧告を受けたと嘆いていました。

進学にあたって職場の理解が得られない、サポートが受けられないことは「進学するために退職する」「進学するために転職する」というツラい事態を招きます。

進学できたとしても、実習や国家試験前の集中学習機関に休みが確保できない、など学業に力を発揮できない可能性もあります。

准看護師から正看護師への進学、医療・看護業業界にとっては歓迎すべきことです

一定の臨床経験がある准看護師が、正看護師としてスキルアップすることは、医療・看護業界全体にとって大変歓迎すべきことです。

准看護師が、現場の即戦力にならないとは言っていません。しかし、看護師としてマネージメントを発揮する場、患者さんを指導教育する場においては、正看護師の知識と技術を持っていることが望ましいと言えます。

正看護師養成学校に在学中は、収入の減少、家族への負担がかかる、同僚の勤務協力が必要となります。家族の理解、職場の理解が不可欠です。自分自身の「正看護師になる」という強い意思も維持しなければなりません。

このようなハードルを越えてでも、正看護師としてスキルアップする意義は必ずあります。一人でも多くの正看護師が養成されることは喜ばしいことです。

まとめ

准看護師から正看護師への進学を躊躇している、迷っている方にとって少しでも参考になれば嬉しいと思っています。

進学にあたって職場のサポートが得られないまま学校生活をスタートさせてしまうと、後悔する結果になる危険性があります。

現在勤務している病院で進学への理解が得られないと感じている場合は転職も視野に入れましょう。進学してからの勤務調整をしっかりサポートし、学習を支援してくれる職場は、無料の転職サイトで探すことが可能です。

准看護師から正看護師へのスキルアップを応援してくれる職場に出会いましょう。


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