とっつきにくい看護計画はO-P、C-P、E-Pを抑えておけばOK
看護問題を整理できたら、次は看護計画を立てることになります。
といっても、いきなり計画を立てて、と言われても何から考えていいかわかりませんよね。
そのため、看護計画では3つのカテゴリー分けに沿って看護師が実行すべきことをまとめていくことになります。
看護計画を立てていくにあたって必要な3つのカテゴリーや、評価の方法などについてまとめてみました。
3つのカテゴリー
看護計画は一般的に、O-P、C-P、E-Pという3つのカテゴリーに分類されます。
O-Pとは観察計画のことで、医療者が患者さんを観察する計画です。看護計画を立てる際には必須となります。
C-Pはケア計画で、医療者が患者さんに対し直接的にケアを行う計画です。E-Pとは指導計画で、患者さんに指導や教育を行う計画です。
C-PやE-Pは必要でない場合もあります。看護診断の項目一つ一つについて、O-P、C-P、E-Pを考え、記載していくのが、看護計画の立案という作業です。患者さんに合わせ、具体的な内容にします。
書くことが多くなってしまって大変、というふうに感じるかもしれませんが、このようなカテゴリー分けがあることで、計画を考える筋道ができるので、とても大切なものです。
例:誤嚥リスクのある患者さん
「誤嚥リスク状態」という看護問題がある患者さんについて、看護計画を立ててみます。看護問題を立案した日付も記録します。
この看護問題に対して「こうなればいい」という状態を看護目標として設定し、その達成予定日も併記します。看護目標を「誤嚥を起こさず経口摂取できる」とした時、どのような計画を立てていけばよいでしょうか。
まずO-P(観察計画)としては誤嚥の有無や程度、経口摂取量(食べ物、飲み物)とその内容の観察などが挙げられます。
C-P(ケア計画)には、食事にとろみをつけて食べやすくすることや、一口の量の調整などを挙げます。食べる時の体位の工夫も必要ですね。
E-P(指導計画)には、患者さんに対して食事について気を付けてほしいことを挙げることになります。
あせらずゆっくりと摂取するよう説明したり、食事が難しい時は無理せず看護師に伝えてもらうよう説明したりすることが必要です。
このように、看護目標を設定し、3つのカテゴリーに沿って看護計画を立てていくという作業を、全ての看護問題に対して行っていきます。
評価日と達成度の判定
患者さんの状態がどのように変化したかを確認するために、看護計画の中で評価日も設定します。看護問題立案日と比較して、改善したことや変わったことを具体的に評価します。
予定より早く目標到達した場合などは、臨機応変に評価日を変更します。評価の際には、達成したか、続行するか、修正や追加が必要かなどを記録していきましょう。
達成度の判定については、具体的な評価指標を用います。数値化できるものだけではなく、患者さんの言動や表情なども評価の対象とします。看護師の満足度や思い込みで評価することのないように注意しましょう。
最後に
いかがでしたか?看護計画の立て方や評価の仕方についてまとめてみました。各問題について3つのカテゴリーに分けた計画を立てるので、かなり多くのことを記載するようになります。
大変な作業ですが、この計画が今後の看護の方針を決定します。一つ一つの問題に対して、どうすれば患者さんがよいよく生活していけるかをしっかり考えて、具体的な計画を立てられるようにしたいですね。