脱臼とは?看護師にできる脱臼の予防方法
- 2017/2/2
- ノウハウ・ハウツー
脱臼とは?看護師にできる脱臼の予防方法
関節にある骨が正しい位置に無い状態を脱臼といいます。ゆえに脱臼の予防は年齢問わず赤ちゃんから高齢者までがなる症状といえます。
まず、赤ちゃんの脱臼と言えば、抱っこやオムツ交換などで赤ちゃんの意思とは関係なく強引に足を延ばしたり曲げたりした場合におこりやすくなります。
特に赤ちゃんの場合は、身体も未発達で成長の段階です。身体も固まっていない状態なので交換する人の都合や抱っこする人の都合で伸ばしてしまう事で脱臼を起こしやすくなります。
成人の場合は激しくぶつかり合うスポーツをしている人に多くみられる症状です。
普通の生活でも転倒した時に急に手を伸ばし、体重を全て手だけで支え関節が正常の位置からずれた時に脱臼という症状になります。
なので、ふとした日常から誰でもおこす可能性のある怪我になります。また、高齢者に多いのは人工関節全置換手術を受けた人が合併症になりやすい症状になります。
関節がまだ慣れないうちにチョットした内転内線してしまった時におこります。特に入院中のお風呂や、少し中かがみになった時に予兆も無く起きたりしますので注意しましょう。
脱臼の予防
では、どのようにしたら脱臼になりにくいか、どのような予防をしたらいいかを解説していきます。
赤ちゃんの場合は予防というより、意思表示も出来ないので無理に関節を曲げない事です。一見赤ちゃんは身体が柔軟と思われがちですが、無理な伸ばしや曲げをしないようにしましょう。
成人の脱臼予防は関節可動域を広げる為に、関節のストレッチなど筋肉トレーニングを行いましょう。柔軟な身体を手に入れる事で脱臼になりにくくなります。高齢者の人工関節全置換術後におこりやすい脱臼の場合は、入院中も退院後にも充分注意が必要です。
日常生活動作でおこす可能性が高く高齢者なので無理なストレッチや筋肉トレーニングが出来ません。手術後の体位変換や脱臼しやすい動作など入院中から指導し術前から脱臼しやすい肢位を説明し自ら注意出来るようパンフレットなどを用い指導していきましょう。
ベッドで寝ている時も足の間に枕やクッションなどを挟み寝る事により関節の負担を軽減します。また、入院中から退院に向けての脱臼予防指導を行いましょう。
まとめ
幅広い世代で脱臼という怪我は存在します。それをいかに予防できるか、再発しないかを指導していくのが看護指導になります。
入院中の段階からどこの肢位が脱臼しやすいかを患者さんに充分指導し、患者さんの自己管理を認識するように日常動作から指導していきましょう。
脱臼とは、かなり痛みを伴う怪我ですので、退院した患者さんが再発しないようにいかに予防するかを患者さんとコミュニケーションを取りながら一番近い看護師の私達がケアして行きましょう。1日でも早い患者さんの笑顔が見たいものですよね!