これぞバイタルサイン!体温の測り方と注意点まとめ

これぞバイタルサイン!体温の測り方と注意点まとめ

バイタルサインの詳しい記事をまとめました。こちらも参考に。
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患者さんのバイタルサインを確認するうえで欠かせない体温。体温の異常から、疾患に気付くことも多いですね。

体温がどのように変化しているかで、どんな疾患が隠れているかも推測できます。ここでは、体温の測定方法や関連する疾患についてまとめてみました。

発熱の定義

一般的には、36.0~37.0℃が平熱で、37.0~37.9℃が微熱、38.0~38.9℃が中等度熱、39.0℃以上が高熱、というふうに定義されています。

ただし平熱は人によって違うものなので、患者さんごとに平熱を確認しておく必要があります。

体温の測り方

体温は、比較的体の中心温度が反映されやすい腋窩部(脇の下)で測ります。汗でぬれていると温度が低下するので、脇の下を拭いておきます。

体温計の先端が腋窩動脈の部分にあたるように前方から差し込んで測定します。麻痺がある側は循環が悪くて体温が低いので、必ず健側で測定するようにしましょう。

体温は体表面に近くなるほど低く測定されます。口腔や直腸で測定する場合は、腋窩より高くなります。

体温異常の主な原因

体温に異常が出るのは、どのような時でしょうか。上昇する時は、感染症や甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍、熱中症などが考えられます。

逆に低下するのは、寒冷や出血性ショック、低血糖、甲状腺機能低下症などです。普段熱が上がることを心配する場面の方が多いかと思いますが、低下する場合にも危険があるんですね。

熱型と主な疾患

熱型とは、体温をグラフ化したものです。その形によって、患者さんの発熱の状態がわかります。稽留熱は、日内変動が1℃以内の高熱が持続する状態です。

重症肺炎や腸チフス極期、粟粒結核などの疾患で見られます。これに対して弛張熱は、日内変動が1℃以上で、37℃以下に下がらない状態です。敗血症やウイルス感染、悪性腫瘍などで起こります。

間欠熱は、日内変動が1℃以上で、37℃以下になる時期もあるものです。スティル病やマラリア、フィラリア症などで見られます。フィラリア症では、体温が朝低く夜高いという日内変動が起こります。

これは寄生虫であるフィラリアの活動が夜に活発になるためです。その他、有熱期と無熱期が不規則に繰り返す波状熱や、有熱期と無熱期が2、3日の周期で規則的に繰り返す周期熱などがあります。

これらを把握するためには、継続して規則的に計測していく必要があります。また、来院までの発熱の経過も丁寧に聞き取りすることも大切です。

体温測定における注意点

体温は、さまざまな条件で変動します。まず、疾患による熱型以前に、日内の変動があります。最も低い基礎体温は、起床時に寝たまま測ります。

体温は夕方ごろ高くなります。決まった時間に続けて測定することで、変化を正確に把握することができます。また、年齢・性別・環境による変化もあります。

小児と成人、高齢者では代謝が異なります。女性は生理周期によって体温が変動するので、注意が必要です。室温や掛け物などの環境にも影響されやすいので、できるだけ一定の環境で体温を測定することが大切です。

最後に

いかがでしたか?体温測定について、方法や注意点、考えられる疾患についてまとめてみました。

健康な人でも一日の中で変化しやすいバイタルサインなので、測定する時間や環境をできるだけ一定にして、より正確な体温や熱型の把握に努めたいですね。


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