数学嫌いでもわかる滴下数の計算方法まとめ
点滴の滴下管理は看護師にとってなくてはならない仕事です。
看護学校でも働くようになってからも点滴の滴下計算の方法は何度も習ったことと思います。
それでも、やっぱり苦手と言う方はいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな算数嫌いでもできる点滴の滴下計算を紹介します。
1.早見表を使おう
楽ちんなのは早見表を使う方法です。
インターネットでも探せますし、雑誌の付録などにもついてきます。白衣のポケットにしのばせておくと、さっと見ることができて安心ですね。多くの早見表は1分毎の滴下数が示されています。
早見表を使う場合に注意すべきことはどちらの輸液セットを使用しているかという点です。
ご存知のとおり輸液セットには1滴≒60mlの小児用(カラーはピンク)と1滴≒20mlの成人用(カラーは水色)がありますので、計算しようとしている輸液セットがどちらを使用しているかだけ間違えないように気をつけましょう。
【早見表あり】これで点滴計算も完璧!時間管理もひと目でわかる
2.覚える計算式はこれだけ!
早見表で使用されている輸液量は100ml、500mlなどきりのいい数値です。
ですが実際の業務では、混注したり、残量をあと2時間で落としたい場合など早見表に載っていない輸液量のパターンも出てきます。
そんなときは、この計算方法を覚えておくと便利です。
まず、1時間に何ml落とすかを計算します。これは残量を落としたい時間で割ればいいので簡単ですね。
例えば500mlを6時間で落としたいのであれば、【500÷6≒83.333…】となります。
これに小児用ルートであれば【÷6】、成人用ルートであれば【÷18】をします。これで10秒毎の滴下数を求めることができます。
10秒では管理がしにくい場合はさらに2で割って5秒毎の滴下数を計算してもいいですね。
3.暗記してしまう
入院している患者さんは24時間の持続点滴をしている方がほとんどで、メインの点滴の1日の輸液量のパターンとしては500ml、1000ml、1500ml、2000ml、3000mlが主だと思います。
であれば、これらのよくあるパターンは滴下数を覚えてしまうというのもひとつの方法です。
点滴ボトルはやや多めに入っているので、少し早めに合わせるのもコツです。慣れてくるとある程度、感覚でできるようになりますよ!
1日の輸液量 | 1時間ごとの輸液量 | 10秒毎の滴下数 | 合わせ方 |
---|---|---|---|
500ml(500ml×1本) | 20.8ml | 3.5滴 | 5秒2滴 |
1000ml(500ml×2本) | 41.6ml | 6.9滴 | 5秒3滴よりやや早め |
1500ml(500ml×3本) | 62.5ml | 10.4滴 | 1秒1滴よりやや早め |
2000ml(500ml×4本) | 83.3ml | 13.8滴 | 5秒8滴 |
3000ml(500ml×6本) | 125ml | 20.8滴 | 1秒2滴 |
4.どうしても苦手な方は・・・
それでも計算が苦手、焦るとわからなくなってしまうという方にはこういったグッズもあります。
滴下数を計算してくれてそのスピードを音と光で教えてくれるという便利なグッズです。
最後に
いかがでしたか?点滴の滴下計算は計算でできることが望ましいですが、苦手な方はこういった方法を試してみるのもよいかもしれませんね。