看護師と看護助手はこんなに違う!その仕事内容と給料は?
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病院で直接患者さんと関わる職種として看護師と看護助手があります。その違いはわかるようでわからないことも多いのではないでしょうか?
今回はその仕事内容、給料の違いなどを赤裸々にご紹介します。
<おすすめ記事セレクション>1.看護助手の仕事
看護助手の仕事は、おおまかにいうと看護師のサポートをする仕事になります。その仕事は多岐に渡り、ベッドメーキングや病室・ベッド周りの清掃、処置や診察の準備、物品の管理などから患者さんと直接関わる排泄介助、入浴介助、移動介助など病院・施設により様々です。
2.仕事内容の違い
その違いは医療行為ができるかできないかです。たったそれだけ?と思われるかもしれませんが、その違いは大きいです。
看護師の仕事は保健師助産師看護師法で「診療の補助」と「療養上の世話」と位置付けられています。診療の補助とは採血、注射、医療機器の操作、処置や薬の投与などがそれにあたります。
「療養上の世話」とは、患者さんの症状の観察、食事・排泄・睡眠などを整えること、療養生活の指導などを言います。
療養上の世話は看護助手や介護職の人でもできるのでは?と思われる方もいると思いますが、異なる点は医療知識を持って療養上の世話を行っていることです。
オムツ交換ひとつをとっても、一人一人の病状、病態、年齢、日常生活を行うための能力、投与されている薬などをふまえて排泄物・皮膚の状態を観察し、患者さんの負担の少ない方法を考えてオムツ交換をしています。
そこからまたアセスメントし、必要な看護、処置を考えていきます。看護師の資格はそのための専門知識を大学や養成学校で学び、国家試験合格という一定の基準を持った者に与えられる資格と言えるでしょう。
3.給料の違い
ネット調査では平成26年の看護助手の平均年収は290万、平均時給は1,268円でした。一方、看護師の平均年収は473万円、平均時給は2,006円でした。その差は年収ベースで183万円の差となっています。
4.看護助手から看護師を目指す
看護助手の中には看護師を目指す方もいます。わたしの卒業した看護学校では介護職や看護助手を経てから入学した人が5%程度いました。
働きながら学べる准看護師の学校では、もう少し割合が多いかもしれません。介護職や看護助手の経験がある友人たちは看護学校へ進学した理由を「利用者さんや患者さんのためにできることが増えるから」、「もっと専門的なことを学びたくなった」ということを話していました。
資格がないために、患者さんや利用者さんにできることが限られており、もどかしい思いをしたこともあるそうです。もちろん、現実問題として得られる収入の差も看護師を目指すきっかけだったと思います。
4.看護助手を極める
収入の差はありますが、看護助手のまま頑張る方ももちろんたくさんいます。看護師になるには准看護師で最低2年、正看護師では最低3年の期間がかかり、それに伴う学費、実習やレポートで多くの時間も必要となります。
子供がいないなど自分の時間が自由になる方は可能ですが、そうでない方にはやはり大きなハードルとなると言えるでしょう。看護助手は十分にやりがいのある仕事だと思います。
人と接することが好きな人、デスクワークよりも体を動かすことが好きな人、人に感謝される仕事をしたい人には看護助手はお薦めな仕事です。
最後に
看護助手を看護師の雑用としてとらえる方もいますが、わたしはそれは少し違うと思っています。私の知っている看護助手さんは、気が利きフットワークが軽く患者さんと丁寧に接している方が多くいました。
看護助手さんがいることで、病棟の仕事はうまく回っていたと思います。看護師、看護助手ともにそれぞれの仕事を責任を持って行うことで、患者さんに「癒し」を提供できるといいですよね!