創の消毒はイソジン・ヒビテンどちらを使うべき?デキるナースの消毒剤選び

創の消毒はイソジン・ヒビテンどちらを使うべき?デキるナースの消毒剤選び

手術部位や創部を消毒するとき、消毒薬は何を選びますか?イソジン(一般名 ポピドンヨード)、ヒビテン(一般名 クロルヘキシジン)の2択で悩む場面ってありませんか?

もちろん、医師の指示がある場合はその指示に従います。イソジンとヒビテンの消毒効果の違い、どんな風に選択すればよいかを解説していきます。これでもう、消毒剤選びに迷うことはありません。看護師が自信を持って創傷処置を行うためのアドバイスです。

消毒剤は人体の細胞にとっても毒、正しい消毒剤を選択しよう

外用の消毒薬は、飲み薬の抗生物質にくらべて殺菌作用が強いのです。

消毒剤は、塗布した部位の細菌、ウイルス、真菌を死滅または減弱させる作用があり、効果のある細菌の種類が多いことが特徴です。

このことは、外用消毒剤は正常な人体の細胞に対しても有毒性があり、「創を治そうとする新しい細胞の力」をねじ伏せる作用があるとも言えます。結果的に創治癒の遅れにつながるということを表しています。これを「細胞毒性」と呼びます。

感染の原因となる細菌、ウイルス、真菌は殺したいけれど、正常な組織の再生は進んでほしい。そのためには正しく消毒剤の適応を知って選択することが大切で、看護師に必要な知識と言えます。

手術を行う部位にイソジン(ポピドンヨード)が使用される理由とは

手術で切開する部位は、可能な限り強力な殺菌効果が期待できる消毒剤を使用したいものです。第一選択はイソジン(ポピドンヨード)となります。

イソジンは茶色い色がついているため、消毒した部位が明確であること、アルコール添加されていないため、電気メスによる引火のリスクが少ないこと、効果のある細菌、ウイルス、真菌の範囲が広いこと、が使用される主な理由です。

0.5%クロルヘキシジンアルコールなどもイソジンとほぼ同等の殺菌作用がありますが、アルコールが添加されているため粘膜部位の使用はできません。

看護師の誤解、ヒビテンよりイソジンの方が消毒効果高い、は間違い

看護師の皆さん、ちょっとした擦過傷、切り傷の消毒を任されたとしましょう。

イソジンと0.05%のヒビテン、2つの消毒剤が要されていたとします、どちらを使用しますか。この質問を20人の看護師に投げかけてみました。この記事を読んでいる看護師さんの回答はいかがでしょうか?
結果は、8割の看護師が「イソジンを使う」ということでした。その理由を挙げてみましょう。

  • イソジンの方が効きそうな気がする。細菌に強い感じがする
  • イソジンは色がついているので消毒した感じがする
  • ヒビテン(クロルヘキシジン製剤)は濃度がいろいろあるので難しい
  • ヒビテンは機材消毒に使うイメージが強い

実は、「イソジンのほうが細菌に強い」という認識は誤解です。ここから掘り下げて解説していきましょう。

イソジンと0.05%ヒビテンはほぼ同等の抗菌スペクトルを持っている

イソジンの方が「効果がありそう」「細菌に強そう」という認識は正しくありません。

消毒剤、抗生物質がどの最近に効果があるかを示す抗菌スペクトルは、イソジンと0.05%ヒビテンに特記すべき大きな違いはありません。そのため、創傷処置において消毒効果には大差がないと言えます。

イソジンはヨードアレルギーの患者さんには使用できません。また、ヒビテンは0.05%が外用消毒用です、記事消毒用の5%製剤を誤って用いるとショックを起こす可能性があります。ヒビテンを含むクロルヘキシジン製剤は、濃度の違いによる用途が分かれているため注意が必要です。

消毒薬の着色を避けたい部位、気管切開口などの粘膜には0.05%ヒビテンを、その他の部位にはイソジンをといったように上手く使い分けることが必要ですね。

口腔、腟・外陰部、耳鼻科、眼科等の消毒剤選択は必ず医師に確認を

皮膚組織の損傷に関しては、前述したイソジンまたは0.05%ヒビテンで問題ありませんが、口腔、腟・外陰部、耳鼻科、眼科等の消毒剤選択は必ず医師に確認することが必要です。

例えば、妊婦の腟へのイソジン使用を頻回に行うと、胎児に悪影響を及ぼす危険性があると報告されています。具体的には甲状腺機能障害です、使用頻度については医師の指示に従います。

まとめ

いかがでしたか?外用消毒剤は様々な商品が発売されています。イソジン、ヒビテンは最も使用頻度が高く看護師が取り扱うことが多いものです。ポイントを押さえて、2つの消毒剤を上手く使い分けできるようになりましょう。

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