バルーンカテーテルはシリコン製かゴム製か、適応と特徴を解説

バルーンカテーテルはシリコン製かゴム製か、適応と特徴を解説

バルーンカテーテル、正式名称は「膀胱内留置カテーテル」の管理は入院患者、施設入所患者、在宅患者問わず必要になってきます。看護師にとっては必須の知識で、かなり身近なケアと言えます。

バルーンカテーテルの材質は「シリコン製」と「天然ゴムラテックス製」に大別されます。最近は、全てシリコン製を採用している病院も多いようですが、シリコン製とゴム製どちらも採用し、症例によって使い分けている施設もあります。それぞれの適応と使用上の注意点を解説してみましょう。

シリコン製バルーンカテーテルの適応と特徴とは、長期留置に耐える理由は

シリコン製バルーンカテーテルは、ゴム製バルーンカテーテルに比べて長期留置に耐えるという考え方が一般的です。

特徴をまとめてみました。

  • ゴム製に比べてカテーテル内腔が大きい
  • カテーテルが透明で、尿の色などが観察しやすい
  • 撥水性が高く、異物の付着が少ない
  • 製品によっては、X線造影可能で、留置位置の確認が確実に出来る
  • 金属素材を使用しないため、MRI撮影が安全に行える
  • ラテックスアレルギーを起こさない
  • 柔らかいがコシがあり、挿入操作が容易である
  • ゴム製に比べて高価

シリコン製バルーンカテーテルの入れ替え時期は、各病院のガイドラインでは3~4週間毎が一般的です。

入れ替え時期は「商品の耐性」と「感染管理」の両面を総合的に見て決定されます。商品の添付書類と、感染対策マニュアルの両方を確認してください。

天然ゴムラテックス製バルーンカテーテルの適応と特徴とは

先のシリコン製バルーンカテーテルの特徴を見れば「全部シリコン製でいいのでは?」と思われるかもしれません。それほど優れた特性がある商品があるにも関わらず、なぜゴム製バルーンカテーテルが存在しているのでしょうか。

まずは特徴をまとめてみましょう。

  • シリコン製に比べて安価
  • サイズラインナップが豊富で大きなサイズがある(製造会社による)
  • 一部に金属を使用している商品があり、MRI撮影時には注意が必要
  • 天然ゴムラテックスアレルギーを起こす可能性がある

天然ゴムは、アレルギー性症状を起こす危険性が否定できません。

挿入部位のかゆみ、蕁麻疹、浮腫、喘息症状、ショック症状などの兆候を見逃さず観察することが必要で、一度症状を起こした既往がある患者については、ゴム製品は禁忌という共通認識が必要になります。

ゴム製バルーンカテーテルの入れ替え時期は、各病院のガイドラインでは1~2週間毎が一般的です。シリコン製に比較し、バルーンカテーテルのバルーン部分に劣化が起こりやすく、長期留置には適さないようです。

長期留置はシリコン製、周術期にはゴム製などの使い分けを

シリコン製、ゴム製両方の特徴から使い分けのポイントが見えてきました。

挿入時に、2週間を超える長期留置が想定される症例、例えばADLが著しく低下している患者、高度尿閉等の患者についてはシリコン製バルーンカテーテルを選択する、腰椎麻酔時など周術期の一時的な留置、疾患管理上の尿量測定のために留置する患者(心不全急性増悪の利尿剤投与等)、2週間以内に抜去できると見込まれる患者、についてはゴム製バルーンカテーテルを選択するといった使い分けが必要です。

これらは、各病院、施設のガイドラインでも明確にされていない場合が多く、看護師のアセスメント力を発揮できる場面と言えます。

まとめ

いかがでしたか?

膀胱内留置カテーテルも製品によって適応と特徴が異なることを知っておきましょう。

適切に選択することは、患者さんの安楽や、コスト削減につながります。

各製品について、必ず添付書類を確認し入れ替え時期、取り扱い上の注意を確認してください。

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