SpO2、PaO2、PAO2、SaO2の違いをわかりやすく説明します

SpO2、PaO2、PAO2、SaO2の違いをわかりやすく説明します

「SpO2」、「PaO2」、「PAO2」、「SaO2」。似たような言葉ですがこの違いはご存知ですか?

どれも体内の酸素濃度を表わすものだと思うけど、はっきりとはわからない・・・なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回はこれらの違いをわかりやすくご紹介します。

1.SpO2

日本語で言うと経皮的動脈血酸素飽和度になります。

酸素は赤血球中のヘモグロビンと結合して運ばれますが、赤血球中のヘモグロビンのうち酸素と結合しているヘモグロビン(酸化ヘモグロビンHbO2)の割合のことを酸素飽和度と言います。

言い換えればどのくらいの割合のヘモグロビンが酸素を運べているか、ということです。正常値は96%以上、95%以下で呼吸不全の疑いがあり、多くは90%以下で酸素療法の適用となります。

パルスオキシメーターで測定する酸素飽和度がこのSpO2になります。

ヘモグロビンは酸素と結合していないときは赤色を吸収します。

パルスオキシメーターはこの性質を利用して、指先に光センサーを付けて組織を透過する光を分析して、ヘモグロビンが酸素と結合している割合 (酸素飽和度) を求めます。
 

2.PaO2とPAO2

PaO2は日本語で言うと動脈酸素分圧、PAO2は肺胞気酸素分圧になります。どちらも動脈血を採血して血液ガス分析で測定し、単位は分圧(mmHg)で示します。

酸素と二酸化炭素のガス交換は肺胞内の空気と肺毛細血管内の血液との間で行われますが、静脈で肺に返ってきた血液には40mmHg前後の酸素が含まれています。

肺胞には100mmHgの酸素が含まれますが(PAO2:肺胞内酸素分圧)、気管支静脈が肺静脈に合流するなど生理的シャント(動脈と静脈を直接つなぐ通路)があるため、動脈圧の酸素(動脈血PaO2)は肺胞気酸素分圧よりやや低下し96mmHg程度となります。

PaO2は加齢とともに低下し、60歳では88mmHg、80歳では83mmHg程度となります。60mmHg以下で呼吸不全と判断されます。

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引用

3.SaO2

SaO2は動脈血内の酸素飽和度になります。簡便に測定できるSpO2では血流や脈が弱い、チアノーゼがあるなどして爪の色が悪いなどのことがあると測定できなかった経験がある人もいると思います。

動脈血を分析して測定するSaO2ではより正確に酸素飽和度を測定することができます。
 

4.SaO2とPaO2の関係

ヘモグロビンが酸素を結合するか解離するかは、周囲の酸素分圧によって決まります。そのため酸素化を評価ときにはSaO2とPaO2の両方から考える必要があります。

ヘモグロビンと酸素との結合の割合を示したものが酸素解離曲線です。血液のpHが7.4、体温37度、動脈血二酸化炭素分圧40mmHgという条件を基準としています。

酸素解離曲線に照らし合わせるとSaO2(SpO2)からPaO2が推測できることになります。

注目したいのはSaO2が90%以上でのPaO2の減少は緩やかですが、90%を切るとPaO2が大きく下がっているという点です。そのため、酸素飽和度が90%を切った時はパニック値と考え、早急に対応する必要があります。

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引用

最後に

いかがでしたか?臨床でよく使うSpO2ですが、そこから拡大してPaO2、PAO2、SaO2も理解しておくと呼吸器分野の理解もさらに深まりますよ!


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