【共感】訪問看護師ならのあるあるネタまとめ
病院で働く看護師にとって「訪問看護」とはどんなイメージでしょうか?
国が大きく在宅推進の方針に舵を切っていることもあり、在宅療養を担う在宅診療、訪問看護、訪問介護、通所系介護サービスに関わる人材の需要は増すばかりです。
今日は、訪問看護あるある、訪問看護のちょっと面白い話をご紹介していきます。
これは介護なのか?医療なのか?はたまた理学療法なのか?曖昧な業務内容
訪問看護の区分は、大きく「介護保険」「医療保険」に分かれます。
医療的処置の占める割合が大きい利用者さんが「医療」に含まれることは分かりますが、医療か介護かを知らずに、実際に訪問看護を行って「さあどっちでしょう?」と質問されると分からないケースが半数以上を占めると思います。
「医療保険」の人も介護が必要ですし、逆もあります。また、脳梗塞後の廃用症候群予防目的や、歩行機能維持向上目的などの訪問は、リハビリテーション的な内容になることもあり、いったい私は介護士?理学療法士?看護師?と疑問に感じることもあるようです。
在宅の利用者さんのニーズは多様で、完全な縦割り業務は出来ないのが現実です。ニーズ全般に対応する仕事なので、「看護」という枠にとらわれず利用者さんを支援したい人にはやりがいがあると思います。
本当にいいの?訪問看護師、時には同居家族の介護も!
訪問看護は、利用者さん1人に対しての訪問です。そんなことあたりまえでしょう、と思われるのですが、高齢夫婦2人暮らしの場合はそう言っていられない実態もあるようです。
例えば、中程度の認知量がありADLは低くポータブルトイレ移乗は何とかできるもののおむつ介助は必要な奥さん、認知症は無くADLも自立しているものの前立腺がんの骨・肺転移がある旦那さんの二人暮らし。
旦那さんの疼痛管理や薬のセットなどで訪問しますが、半分以上の時間は奥さんのおむつ介助、更衣、食事セッティングに費やすという事例もあるようです。
奥さんの介護をすることは結果的に旦那さんの負担軽減になる、という考えもありますが訪問看護の矛盾を感じてしまうこともあります。
移動距離が半端なく遠い!もっと近くの訪問看護に頼んだら、と思ってしまう瞬間
訪問看護と切っても切り離せないのが、移動の問題です。自転車、車、バイクなどの方法を組み合わせているところ、自転車オンリーのところと様々です。
統計はありませんが、聞いたところでは自転車オンリーのところは、訪問範囲はステーションから半径5キロメートル弱が一般的なようです。
しかし、開設間もない訪問看護ステーションは、営業で仕事を取ってくる段階でステーションからの距離は度外視して仕事を集めざるを得なくなり、結果的にかなり広範囲の訪問となってしまう傾向にあるようです。
ある訪問看護ステーションからの転職を考えていると相談してきた看護師の話を聴くと、自転車移動で片道8キロメートル弱を1日6件訪問というハードさだったようです。
真夏、真冬、悪天候時のしんどさと、時間のロスなどを考え退職を考え始めたそうです。訪問看護ステーションへの転職は、移動方法や移動距離、一日の件数などを良く確認した方が良さそうですね。
まとめ
いかがでしたか?
訪問看護の需要は高まっているものの、人材はさほど増えず厳しい状況に置かれているようです。
ある地域では、病院看護師に一日訪問看護体験を取り入れ、在宅復帰への看護情報共有について考えたり、訪問看護への転職を考えるきっかけになれば、という取り組みが行われています。
訪問看護は施設看護と違った独特の曖昧さがあることを体験して、転職を考えるのもよさそうですね。訪問看護への転職を考えられる場合、お給料や休暇の事だけではなく、訪問移動の事、看護内容を良く確認することが必要ですね。