CMP訓練はROM訓練との比較もポイント!

CMP訓練はROM訓練との比較もポイント!

整形外科手術おもに人工膝関節置換術や人工股関節置換術、膝靭帯再建術、膝関節授動術、大腿骨骨折術などといった手術後にCMP訓練だとかROM訓練などの訓練方法がありますよね、正直横文字が多かったり漢字だらけでどんなリハビリ方法なのかよく分からなかったりしませんか?今回ここでは術後のCMP訓練について解説していきます。

CMPて何?何のためにするの?

CMPは(Continuous Passive Motion)の略で日本語に直すと持続的関節他動訓練器(じぞくてきかんせつたどうくんれんき)になります。長くて面倒な単語なのですが簡単に言えば、関節におけるリハビリに利用される器械の事を指します。

では何のために、どのようなリハビリで使うかの目的を説明していきます。

関節拘縮

拘縮予防です、手術後の関節が固まり動かなくなるのを防止する為に適度な動きをしていきます。

関節可動域(ROM)の獲得

手術後に関節可動域がある程度以上に狭く成りがちです。当然ながら、日常動作に支障をきたすことになるので、可動域を正常範囲に戻すことが必要となります。

皮膚・靱帯・軟骨・腱などの創治癒促進

手術後に傷ができたときに正しいケアをしないと、治癒は遅れるばかりか、醜い傷跡を残すことになってしまうので、早めの処置が必要になります。

疼痛や腫脹の軽減

手術後、疼痛や腫脹が起きやすくなります。継続しそうな長い痛みや、術後の炎症などが原因で、局所の血流量が増加し体の組織や器官の一部が腫れ、上血が溜まりやすくなりますのでそれの軽減対策になります。

CMPの使用前の確認と器具の使用方法!

安全にCMPを使用する為、患者さんに事前に必ず確認しなければならない事がありますのでご紹介します。

まず、疼痛が無いかどうか痛みの反応があるのか無いのかまでのバイタルサイン(生きている状態を示す指示の事です)のチェックを行います。CMPの機能と目的を患者さんに分かるように説明したうえで装着に入ります。

次に、ベッドに器具を設置します。大腿・下腿の長さと、足関節の角度を調整し、患者さんに合った状態で装着していきます。そこでの注意点は患者さんに無理のないように移動し装着してください。

次に、CMPの運動速度と可動域の設定を行う、可動域の設定は主治医の指示の基で行い、患者さんのカルテを確認し把握しておく 、また状況次第では無理な可動は行わないようにする。設定した後は、患者さん自身が手元にコントローラーを持ちスタートボタンを押せるように、しておけば無理無く訓練が出来ます。コントローラーは固定されていないため、落下などで破損しないよう注意しましょう。

訓練実施中は、医師の指示に従い指示された時間で訓練を実施していきましょう。途中間で様子を見たりすると患者さんの気持ちも楽になりますよ。看護師が離れている間に痛みが強くなったりしたら、我慢せずに手元のコントローラーで緊急停止し、ナースコールで看護師を呼ぶよう説明します。

終了時刻になったら訪室し、患者さんと会話しながら患部の疼痛や熱感・腫脹など無かったか又、変化が無かったかなどのヒアリングも重要です。終了したら患者さんに負担が掛らないよう無理無く速やかに器械の奪着を行います。

CMP訓練の注目すべきポイント

CMP訓練前に疼痛の痛みがどの程度の痛みなのかを確認しCMPが適切に取り付けられるか、過度な痛みが無いかどうか確認し器具の取り付けを行う。

訓練開始前に患部に皮膚の状態※1も確認する。

※1発赤や腫脹や熱感・出血の有無があるかどうか
又、取り付けた際にも適切※2に取り付けられているかどうかを正確に行い訓練に入りましょう。

※2膝関節・足関節の位置は正しいか、バンドの締め付けはきつくないかどうか
訓練開始後の患者さんからの訴え、表情の変化があれば速やかに停止し訓練を止める。
(疼痛の増強や苦痛様表情はないか)

まとめ

CMP訓練も通常の訓練と考え方は同じで今ある現存の筋肉可動域内での運動訓練を行い、既存の筋肉可動域を低下させない事にあります。これをしたら治るなどの治療では無いので患者さんが訓練する時には無理のない程度で苦痛が無い用に心がけ訓練していきましょう。


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