輪番で回ってくる看護師の勉強会のテーマ選びのコツ3選
勉強会のテーマ、看護師を悩ますこのキーワードはみんな共通だと思います。病棟や各部署で、一定期間ごとに行われる「勉強会」。何人かのグループに分かれテーマを割り当てられるか、自分たちで決定するかして、輪番制・発表形式で勉強会を開催する、というスタイルが一般的ですね。
「来月、私の当番だけどどうしよう」
「○○先輩とペアになったけど、何も考えてくれそうにないしどうしよう」
「テーマが思い浮かばない」
といった声はよく聞きます。
今日はそんな「看護師主催の勉強会」のテーマ選びのコツをご紹介していきます。
1.最新のトピックスをチェックして紹介、現状の方法と比較してみる
看護技術や医療関連のエビデンスやガイドラインは日々変化していきます。最新のトピックスを紹介する内容の勉強会は「なるほど」と思ってもらえること間違いなしです。
しかし、最新のトピックスを紹介するだけでは、本やネットの情報をそのまま伝えるだけの単調な内容です。そこで、実際に自分たちの病棟などで行われている方法と比較して、紹介すると面白い内容になります。
例えば、AHA(アメリカ心臓病学会)の心肺蘇生法のガイドラインは5年に1度更新されます。患者の急変を発見した時の実際の動きと、AHAのガイドラインを照らし合わせて、自分たちはどう動くべきか、といった見解を示します。現実的であり、新しい情報に触れる興味を引きやすい内容です。
ただし、新しいトピックスについて十分に情報収集し、勉強する必要があります。
2.実際に起こったインシデント事例を分析してみる
実際に起こったインシデントについて振り返って掘り下げてみる内容です。例えば、糖尿病で入院中のAさん、血糖測定を忘れたり、逆に2回してしまったりといったインシデントがあった場合を想定してみましょう。
いつ・どこで・だれが・何を・どうして、という流れに沿ってなぜこのようなことが起こったのかを抽出していきます。
- 血糖値測定を行う役割が明確でなく、B看護師とC看護師は互いに「やってくれただろう」と思い込んでいた
- 血糖値測定を行ったら値をカルテに記入するだけで、実施したかが一目でわかるシステムがなかった
- 食前血糖値を確認してから配膳を行うシステムがなかった
等いろいろな要因が発見できるでしょう。もう一歩進んで、結果を業務改善のディスカッションに生かせれば完璧ですね。
ただし、この方法はインシデントに関わったスタッフに十分配慮する必要があります。結果的に「責められている」と感じられれば、トラブルに発展しかねません。
選択するインシデント事例は、主任さん、教育担当者、師長さんとよく相談してください。
3.参加した外部勉強会・セミナーの伝達講習で乗り切ろう
外部の勉強会・セミナーに参加した経験を生かして、伝達講習という形もおすすめです。
勉強会でもらった資料も捨てずに保管しておくほうが良いでしょう。ただ聞いたことをそのまま要約して伝えるだけでは、面白みがない内容になってしまいます。参加して「なるほど」「そんな方法もあるんだ」「面白い」と感じた部分を強調して伝達することをおすすめします。
この方法は、ほかのメンバーとテーマが被ることが多いため、事前によく確認しておきましょう。
まとめ
看護師主催の勉強会の開催を割り当てられることが、「ストレスになる」「忙しい上に大変」といった声はよく聞きます。テーマ選びから頭を抱えることもあります。
勉強会は聞く事よりも、開催することの方が勉強になります。教える立場の方がより学びが大きいです。ぜひこの記事を参考に、テーマ選びにチャレンジしてみてください!応援しています。