看護はここから!ボディメカニクスの原則とは

看護はここから!ボディメカニクスの原則とは

ボディメカニクス。看護の基本ですよね。これができているとできていないとでは大きな違いです。

今となっては笑い話ですが、患者さんの体を横にしようと一生懸命背中から押していて怒られたことがあります。

また、これは患者さんのためと思われがちですが、ボディメカニクスが正しくできると看護師さんの腰痛予防にもなります。

ただでさえハードワークな看護師さんだからこそ基礎を学んでおきましょう。

こちらも参考になります。
ボディメカニクスを利用した体位変換・移動の流れとポイント

仰臥位(あおむけ)から右側臥位(右側が下の横向き)へ

最初にまず「右を向いてもらいますので、身体を少し動かしますね。」と声がけを行っておきます。患者さんも物ではないからこういうコミュニケーションが大事です。

次に自分の腕を患者さんの身体の下に入れて、患者さんを自分に近付けます。

それから胸の上で右腕が下になるように腕を組んで両腕を身体の中心においてもらいましょう。

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引用元

もうおわかりですね。右側を下にするから右腕が下になります。

次に膝を立ててもらいます。これは回転しやすくするためで、トルクの原理と言います。砲丸投げを想像しましょう。重心が外に行けば行くほど回転しやすくなります。膝が重心を外にする砲丸の役目を果たします。

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引用元

右手は膝に添えて、左手は方を持って手前に回転させます。引っ張るのではなく、膝を倒すことを意識してみてください。膝が倒れると人間は自然と横を向くようになります。

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くるっと簡単に回転します。実際は最初はそれでも重いと感じます。しかし、これは慣れで、慣れてしまえば意外と簡単に回転させることができます。
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体位変換、水平移動のコツってあるの?

ここでもコツはあります。まずは必ず「押す」のではなく、「引き寄せる」ことです。

なぜなら「押す」となると少なからず上から押さえつけるような感じになるので患者さんに負担をかけます。また摩擦も多くなるので必然的に多くの力が必要です。

それよりは患者さんの身体の下に腕を入れて、腰を落として引き寄せます。体の下に腕を入れることで摩擦も少なく、真横に引けるので無駄のない力で動きます。

ちなみに腰を落とさないと腰を痛めます。腰を痛めると一生ものの持病となり、看護師だけでなく、生活にも支障をきたしますので腰痛は絶対に気をつけてください。

この原理は身体が資本の配送会社(ヤマトさんや佐川さん)と一緒ですね。コツは持つものと自分の重心を限りなく近づけることにあります。

このような原理のことをボディメカニクスと言います。理想は意識せずにできるようになることです。息をするがごとくです。

これができるようになるとスピードが違ってきます。まさにできる看護師さんというイメージがつきますね。もちろん筋肉のある男性だから有利、女性は不向きというのではなく、要は重心の使い方だと思ってください。

その他

その他にもコツがあるのでまとめてみます。

  • 患者さんにコンパクトになってもらう
  • 患者さんの重心に自分の重心をなるべく近づける
  • 両足を開いて支持基底面を広くとる
  • 重心を移動させやすい姿勢をとる
  • できるだけ大きく筋肉を使う
  • 患者さんの移動は水平に

などです。

最後に

いかがでしたでしょうか。こういうものは1に練習、2に練習です。一度身体に染みこんでしまえば、意識せずにできるようになります。

一方で、だからこそこれが最初にマスターすることが非常に重要になります。間違って覚えてしまうと腰痛の原因になることやワーク量が圧倒的に不足したり、何より患者さんに負担をかけることにもなります。

基礎はちゃんと修得するようにしましょう。それでは。

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