こんなにあるの?採血管の代表的な種類9選
採血をするときに行いたい血液検査の項目によって、採血管が違うことはご存じだと思います。
採血管により抗凝固剤・凝固促進剤などの添付薬品が異なり、取扱い方法も異なります。それらを知って、より正確に血液検査ができるようにしましょう。
①生化学検査
酵素検査、電解質検査、脂質検査、肝機能、腎機能、アミラーゼ、リパーゼ、CK、尿酸、コレステロール、鉄、アルブミン、感染症、CRPなどを調べる検査です。凝固促進剤入りで血清を用いて検査をします。
②一般血液検査
血算(けっさん)、末血(まっけつ)などと略して呼ばれることもあります。
血液像を調べる検査で、白血球、赤血球、血小板、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血液像などの項目が調べられます。
抗凝固剤であるEDTA-2Kが入っています。
③凝固検査
PT、APTT、TBT、FDPなどの止血機能検査、凝固因子を検査できます。抗凝固剤であるクエン酸ナトリウムが入っており、抗凝固剤と血液の比率で検査をするので、規定量を正しく取る必要があります。
④血糖
HbA1c、血糖値を検査できます。フッ化ナトリウムが入っています。
⑤血液型
輸血の際の血液型を調べることができます。抗凝固剤であるEDTA-2Kが入っています。
⑥クロスマッチ
輸血の際に用意された血液製剤と交差試験をするために使用します。検体取り違いなどの重要なインシデントを防ぐために、血液型とは別のスピッツに採血し検査します。
⑦BNP
心不全の病態を検査することができます。抗凝固剤であるEDTA-2Naが入っています。採血をしたらすぐに氷冷して提出します。
⑧血沈
炎症反応を検査することができます。クエン酸ナトリウムが入っています。基準線まで正しく採る必要があります。
⑨アンモニア
血中アンモニア濃度を調べます。採血をしたらすぐに氷冷し、速やかに提出することが必要です。抗凝固剤であるEDTA-2Kが入っています。
最後に
採血管は検査項目により違いますので、ここにあげた代表的なものは覚えておくようにするとスムーズに採血できます。
このほかにも採血管の種類はありますので、知らない項目の場合は、注意事項などを事前に確認しておくようにしましょう。
採血管のキャップの色は、使用しているメーカーにより異なりますので注意してください。