看護学生が看護師国家試験を受けさせてもらえない理由と対策とは
- 2017/4/14
- 看護学生
看護学生が看護師国家試験を受けさせてもらえない理由と対策とは
看護学生の皆さん、授業、実習の毎日お疲れ様です。
看護師になるためには、看護師国家試験合格が必至です。看護学生は皆、その目標を目指して頑張っています。
しかし、その前提として「卒業する」「国家試験を受ける」というハードルを越えなければなりません。看護師国家試験に合格しそうにない看護学生は、卒業させてもらえない、国家試験を受けさせてもらえないことがあるのです。怖いですね。
看護学生が、看護師国家試験を受けさせてもらえない理由と、対策を解説していきます。
看護師国家試験の合格率は大学・専門学校の広報として重要
看護師国家試験の合格率は大学・専門学校ごとに発表されています。国家試験の合格率は、学生が学校を選ぶ判断基準の大きな要素です。
国家試験の合格率が低い学校は「自分も受からなかったら嫌だ」「指導方法が良くないのかもしれない」と、志願者が少なくなります。このため国家試験の合格率は、大学・専門学校の広報として重要なのです。
大学・専門学校が国家試験の合格率を上げる方法は、2つあります。1つ目は、国家試験対策の学習支援を強化する事。2つ目は、国家試験に落ちそうな看護学生は、卒業単位を与えない、国家試験を受けさせないことです。
学校が発表する看護師国家試験合格率の現実とは
看護学校に入学した学生が54人いたとしましょう。
実習が始まり、カリキュラムについて行けない学生が4人退学しました。これで学生は50人に減りました。3年に入り、国家試験模試の結果が悪い5名に対して、看護教員からの指導が厳しくなり、3名は単位履修できず留年扱いに、2人は国家試験を受けさせてもらえませんでした。
看護師国家試験を受験した45人は全員合格しました。45人受験で45人合格で「合格率100%」です。実際には入学者54人のうち、9人は退学、留年、受験せず目標達成できなかったのですが。
看護師国家試験に落ちそうな学生は入学時から目を付けられている
日々の試験、国家試験模試の結果が悪い看護学生は、看護教員に目を付けられています。
最終学年度になってから目を付けられるのではなく、入学時からの学習態度、成績を見られています。国家試験の直前になって「受験させない」と言われることは考えにくいと思います。少なくとも、国家試験出願の時期までに、留年か受けさせないかが決定されている訳です。
看護学生は、入学した時から学習態度、成績を一定以上に保っておくことが必要です。最終学年になってからのラストスパートは間に合わないと思ってください。
学校が看護師国家試験を受けさせないことは違法なのか
大学・専門学校が学生に看護師国家試験を受けさせないことは違法でしょうか。判例がないため、違法かどうかは分かりません。
看護学生が卒業見込みにも関わらず、国家試験出願をしない、無理に受けさせないことは不可能だと思います。
学校が国家試験を受けさせたくない学生に対しては、卒業させず留年扱いにするか、学生に国家試験を受けても受かる見込みがない、と説得するかどちらかです。
学校から国家試験を受けないように説得された場合は、どうすれば良いのでしょうか。解説していきましょう。
看護師国家試験を受けないように説得された看護学生がすべきこと
大学・専門学校の教員から、看護師国家試験を受けないように説得された場合、看護学生はどうすればいいのでしょうか。
卒業できても、国家資格がなければ看護師として就職する事はできません。働かずに、来年の国家試験を目指すか、何らかの仕事をしながら来年の国家試験を目指すか、人それぞれです。
いずれにしても、卒業した大学・専門学校の学習支援を受け続けられるかを確約しておくことが大事です。卒業してから、たった一人で来年以降の国家試験を目指すのは大変なことです。
国家試験を受けても受かる見込みがない、と判断したのは学校です。看護学生が卒業しても、分からないことは聞ける、自習室が使えるなど、来年以降の国家試験に向けて、卒業した学校の支援を得られるかを良く相談しましょう。
まとめ
臨地実習を乗り越え、課題をクリアしてきて最終的に看護師国家試験を受けられないことは、大変つらいです。看護師国家試験を受けて、落ちることも同じくらいつらいです。
もし、国家試験を受けられなかった場合も、来年以降の国家試験を目指し、学校の支援を受けられるように十分話し合い、交渉していきましょう。