苦手を克服!点滴の滴下数の計算問題3選
点滴の滴下数の計算は、考えてみれば簡単なのに、なぜか実際にやろうとすると、わからなくなってしまうことも多いでしょう。
それは、人の命を預かる現場にいるという緊張感からくる焦りかもしれません。緊張感があるのは、決して悪いことではありませんので、落ち着いて考える癖をつけるようにしましょう。
練習問題をご用意しましたので、苦手を克服するためにお役立てください。
計算式をおさらいするにはこちら
これを覚えればOK!点滴の滴下数の計算式
点滴の滴下数の計算問題 第1問
昼の12時から、ソルデム3Aの500mlを24時間で3本を輸液します。20滴の輸液セットで落とすと、1分間あたりの点滴の滴下数は何滴になりますか?
また2本目と3本目をセットするのは、何時と何時ですか?
(回答は記事下にあります。まずは見ずに解いてみてください。)
点滴の滴下数の計算問題 第2問
病棟に戻って来た患者さんに、15時から明朝9時まで500mlを3本入れるようにとの指示がありました。20滴の輸液セットを使うと、1分間あたり何滴になりますか?
また2本目と3本目のセットするのは、何時と何時ですか?
(回答は記事下にあります。まずは見ずに解いてみてください。)
点滴の滴下数の計算問題 第3問
1日に1本500mlの輸液を行うという指示が出ています。4時間で落とす場合と5時間で落とす場合のそれぞれの滴下数を計算してください。
使用する輸液セットは20滴のものとします。
(回答は記事下にあります。まずは見ずに解いてみてください。)
第1問の解答
公式は (総輸液量×1mlあたりの滴下数)÷(時間×60分)となりますので、まずはそれに当てはめて考えてみましょう。
{(500ml×3本)×20滴 }÷(24時間×60分) = 30,000 ÷ 1,440 = 20.8333…
となります。
つまり簡単に考えると、24時間で500mlを3本ですから、1本あたり8時間で落とすことになり、1時間あたり62.5mlとなります。1時間あたり1250滴ですので、1分間あたり約20.8滴です。
昼の12時から開始しますので、8時間後は20時で2本目を開始、その8時間後は午前4時で3本目を開始となります。
第2問の解答
15時から明朝9時までに3本ですから、18時間で3本、すなわち1本あたり6時間で落とすことになります。
1時間あたり約83.3mlで20滴の輸液セットを使うので、1666滴です。ということは、1分間に約27.7滴となります。
公式に当てはめると
{(500ml×3本)×20 }÷(18時間×60分)= 1500×20÷1080= 27.77777…
となります。
15時の6時間後は21時で2本目、その6時間後は午前3時に3本目となります。
第3問の解答
4時間の場合
500mlを4時間で落とすので、1時間あたり125mlとなり、20滴の輸液セットを使うので、1時間あたり2500滴、1分間あたり約41.6滴となります。
公式は(500ml×20)÷(4時間×60分)= 10,000÷240= 41.6666…
5時間の場合
500mlを5時間で落とすので、1時間あたり100mlとなり、20滴の輸液セットを使うので、1時間あたり2000滴、1分間あたり約33.3滴となります。
公式は (500ml×20)÷(5時間×60分)= 10,000÷300= 33.3333…
まとめ
いかがでしたか?
考え方がわかれば、公式に当てはめる意味がわかりますので、公式に当てはめやすくなります。公式の基本がわかれば、計算はすぐにできることでしょう。
点滴の滴下数の計算は、慣れてくれば簡単にできますので、指示を聞き間違えなければ大丈夫です。
時間は午前なのか午後なのか、全部で何時間かかるのかなどをしっかりと確認するようにしましょう。