うつ病の看護師が転職してもうまくいかない理由
看護師の仕事って本当にハードですよね。だって普通の看護業務以外に、新人の指導員や看護研究に携わって休みの日も出勤しているという話を聞くくらいですから。
こういったハードワークから看護師がうつ病を発症してしまうケースはかなり多いんです。
中には、このうつ病が原因で転職を繰り返している看護師も多くいますが、一体どういったことが原因なのでしょうか。
<おすすめ記事セレクション>うつ病から起こるトラブルその1
新人の指導員をしたことがストレスになりうつ病を発症。薬物療法を開始し、薬を飲んでやっと出勤できる状態に。
勤務先に病棟師長に今の病気の経過を説明し、自分の業務内容を減らしてもらうように依頼したそうです。
しかし新人の指導員は、はずしてもらったものの交代勤務はどうしてもはずせないと言われそのまま継続。夜勤で睡眠のサイクルが乱れて、うつ病の薬を定期的に飲むことが出来ない状態になってしまいました。
その後は、薬を飲んでも常に感じる不安感や悲壮感は良くならず、家族の顔をみるたびに泣いてしまうというような状態が続き結局、その病院を辞めることになってしまいました。
この場合、うつ病を発症したのに夜勤などの交代業務をはずしてもらうことが出来なかったため、うつ病が悪化し仕事を辞めてしまったケースです。
うつ病から起こるトラブルその2
看護師という仕事は日常的に患者さんの死に遭遇します。それがトラウマになってうつ病を発症。もともとまじめな性格も災いしたのか、自分の看護を責めて悩んでしまったことが原因でした。
しかも、残業が多く仕事量が多い病棟であったので、仕事をしていく中でどんどんうつ病が悪化してしまったんです。
朝起きても仕事に行く意欲が全くわかず、そのことを上司に相談してみても、病院内の心理カウンセラーのところに行くように言われるのみ。結局、上司の面談は1回のみだったそうです。
そのままうつ病は改善されず、休職することになってしまいました。これは、精神的な悩みを上司に相談したのに改善されず休職に追い込まれてしまったケースです。
トラブルその1の場合、不規則な夜勤業務に入っていたためにうつ病の薬が定期的に服用できず、悪化してしまったようです。病気のことを上司に相談したのに、環境が完全に改善されずに辞職につながってしまったんですね。
どこの病院に移っても看護師の仕事上、夜勤業務をなくすことはなかなか難しいですよね。
そのため転職しても、いつもうつ病が悪化して辞めてしまうことにつながってしまいます。
トラブル2の場合は、患者さんの死に何度も遭遇していくうちにうつ病を発症してしまったケースです。彼女の場合、自分の悩みを相談する相手が病棟内にいなかったために、ひとりで抱え込んでしまったようです。
働く職場に、自分と似た環境の看護師が多く相談出来る相手がいれば防げた事例なんだと思います。
どちらもうつ病を発症してしまい相談しているのに、なかなか親身に相談に乗ってもらえず、環境が改善されなかったために仕事が継続できなくなってしまいました。
最後に
せっかく休職や転職をしても、ストレスを感じるとまたうつ病が再燃してしまうのが、うつ病の特徴です。
もしもうつ病になって転職するときは、新しい勤務先に相談できるような上司がいるのか、また同じ勤務先に自分と同じ年齢層や家庭環境の看護師がいるのかなど、慎重に転職先を探すことが重要です。