看護師の国家試験に合格するための学校選びのポイント
看護師になるには看護大学、養成学校を卒業するだけではなれません。定められたカリキュラムを終え、国家試験に合格して初めて看護師となれます。今回は看護師国家試験の合格率について解説します。
1.看護師国家試験合格率
看護師国家試験は毎年2月に行われます。第104回(平成27年実施)の合格率は90.0%で、過去10年間の合格率も90%前後で推移しています。
看護師の国家試験は決して「落とす試験」ではなく、看護師として最低限必要な知識があるかを確認するための試験と言ってもよいでしょう。
そのため、決して高い難易度ではありません。ちなみに、難関の国家資格では弁護士が22.6%、司法書士3.7%という合格率です。
看護師国家試験合格率
実施年度 | 合格率(%) | 受験者数 | 合格者数 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
第104回(平成27年2月実施) | 90.0 | 60 | 947 | 54 | 871 | |
第103回(平成26年2月実施) | 89.8 | 58 | 891 | 52 | 900 | |
第102回(平成25年2月実施) | 88.8 | 56 | 530 | 50 | 224 | |
第101回(平成24年2月実施) | 90.1 | 53 | 702 | 48 | 400 | |
第100回(平成23年2月実施) | 91 | 8 | 54 | 138 | 49 | 688 |
第 99 回(平成22年2月実施) | 89 | 5 | 52 | 883 | 47 | 340 |
第 98 回(平成21年2月実施) | 89.9 | 50 | 906 | 45 | 784 | |
第 97 回(平成20年2月実施) | 90.3 | 51 | 313 | 46 | 342 | |
第 96 回(平成19年2月実施) | 90.6 | 50 | 766 | 46 | 000 | |
第 95 回(平成18年2月実施) | 88.3 | 48 | 914 | 43 | 211 |
2.学校別合格率
第104回(平成27年実施)の看護師国家試験では、2年課程短期大学、2年課程通信制でやや低かったものの、大学、専門学校(養成所)、高等学校専攻科による合格率の差はほぼありませんでした。
学校別に見ても合格率100%の学校は大学・養成所ともに多数あります。看護学校選びの際に国家試験合格率を参考にすることもあると思いますが、志望校の合格率が全国平均を大きく下回ることがなければ問題ないと思われます。
看護学校では留年・退学率が高い学校もあり、卒業までに看護師としての資質・知識が問われる場面が多々あります。それは人の命を預かる職業として一定の厳しいハードルを設けているからだと思われます。
言い換えれば、卒業まで辿りつけば、看護師国家試験は多くの人が合格する試験だと言えます。
3.新卒と既卒の合格率の差
新卒と既卒ではその合格率には大きな差が出ています。新卒(学校を卒業した年に受験する)では、学校の授業や実習で学んで時間が経たないうちに試験を受けることができますし、学校でも手厚く試験対策が行われます。
また、一緒に受験する仲間が周囲にいることによりモチベーションが高く保たれることも新卒の合格率が高い理由だと思われます。
残念ながら不合格となってしまった場合、内定が決まった就職先では看護師としては働けません。
看護助手などをしながら再受験の臨む方が多いようですが、働きながらひとりで受験勉強を続けることは、強い意思が必要と言えるでしょう。
最後に
いかがでしたか?看護師国家試験は合格率の高い試験ですが、毎年ある程度の不合格者が出ることも事実です。
実習が終わってからの2,3カ月、みんな必死に勉強します。必ず1回で合格するつもりでがんばってください!