看護師が患者さんとの話題を「盛り上げるコツ」と「NGな話題」とは
患者さんとのコミュニケーション、会話を盛り上げようと思ってもなかなかうまくいかないことありませんか?何を話せばいいのか、こちらが振った話題には反応が乏しい。
ただ話すだけではなく、できれば看護に有益な情報もGETしたいし、信頼感も得たい。そんな看護師のみなさんに、患者さんとの話題を盛り上げるコツとNGな話題について解説します。
是非参考にしてみてください。
話題を盛り上げる最大のコツは、相手に興味を持つことと聴く事
あまり興味を持っていないと、すぐに相手に伝わってしまいます。そして「教えて欲しい」という姿勢で臨むことです。実際には、世代も趣味も全く違う相手のことに興味を持つのは難しいでしょう。
自分のことを話して、話題を盛り上げるのはかなりの上級テクです。まずは相手の話を広げていくことを目指します。
話題のニュースのうち、明るいニュースをチョイスして話を広げよう
共通の話題と言えば「時事ネタ」になります。暗いニュース、悲惨なニュースが多い昨今、どうしてもそちらに傾いていきがちです。悲しみや、悲嘆は共感しやすいため一時的には盛り上がる感じがします。
しかし、事故や事件のニュースは、話す人の死生観や家族観が色濃く表れます。自身のつらい体験、怒りの体験を思い起こさせてしまうこともあります。死生観に食い違いがあることが分かってしまうと、心の距離が生まれてしまうこともあり、リスキーと言えます。
明るい話題の例として「○○動物園でパンダの赤ちゃん誕生」などというニュースでは、上手く会話を運べば患者さんの幼少期の体験や、楽しかったことなども引き出しやすいのです。
政治・宗教・お金につながる話題は避けて!NGな話題とは
サービス業界では常識かもしれませんが、政治・宗教・お金につながる話題は避けてください。これは、「今度の選挙、どの政党を応援していますか?」などという直接的な話題ばかりではありません。
一例を見ていきましょう。
患者:小さな店をやってるんだけど、消費税の%が変わったから、表示の入れ替えとかいろいろ忙しかったんですよ。
看護師:そうですか、大変ですね。疲労が高血圧の原因かもしれませんね。しかし、消費税が上がるなんて嫌ですよねえ。
患者:そうねえ。
看護師:○○党が圧勝しちゃったからしょうがないですかね、私は反対だったんですけど。
患者:うーん、そうねえ。
この場合、患者さんが○○党の支持者で、消費税増税は社会福祉の充実にはやむなし、という考えだったとすれば、ちょっと心の隙間が生まれてしまうことは否めないでしょう。
同じ話題でも
患者:小さな店をやってるんだけど、消費税の%が変わったから、表示の入れ替えとかいろいろ忙しかったんですよ。
看護師:そうですか、大変ですね。疲労が高血圧の原因かもしれませんね。どんな商品を扱われているんですか?
患者:インテリア雑貨なんですよ、私は北欧家具が好きで今の仕事を始めたんです。
看護師:素敵ですね!でもお忙しいですね、何人かでお仕事されているのですか?
患者:いえ、家内と二人です。私が入院して家内に負担がかかっているので、早く良くなって帰りたいと思ってます。
会話のきっかけは同じでも、会話の広がり方が全く違いますね。
まとめ
いかがでしたか。現役の看護師さんだけでなく、看護学生さんにも役立つ情報だと思います。
相手に興味を持って、明るい話題を共有すること、それが話題を盛り上げるコツです。普段から明るい話題に目を向けて情報収取したり、会話の展開をシュミレーションするうちに、自然にどの患者さんとでも盛り上がれるようになってきますよ。