看護師の初任給は高い?安い?総支給額、基本給、手当額をチェックしよう
新卒で就職する看護師さん。
就職活動で各病院・施設の募集要項は真っ先に給与・待遇面をチェックしていると思います。
月収○○万円以上、賞与3.5か月分。と言った記載を見て、「意外に少ないな」「え!こんなに貰えるんだ」と感想はいろいろだと思います。
しかし、総支給額という額面だけではなくお給料を構成する内容について確認していきましょう。
お給料=総支給額を構成する要素、基本給と手当違いを知ろう
総支給額から社会保険料等が控除された額が、いわゆる手取り額となります。総支給額を決定する要素は、「基本給」+「各種手当」です。
看護師は、他の職種に比べてこの手当の部分が大きいことが特徴です。
手当の内容は各病院・施設によって異なります。一例として、「看護師経験加算」「職務手当」「特殊勤務手当」「夜勤手当」「住宅手当」「皆勤手当」「通勤手当」「呼び出し待機手当」などです。
特殊勤務手当とは、例えば手術室勤務手当や放射線勤務手当など特殊業務に加算されるものです。住宅手当は、実家住いなら無し、家賃が一定以上の場合定額支払われるなど、病院・施設によって異なります。
手当は、上に挙げたものすべてがあるわけではなく、支給するかどうかは各病院・組織の規定によります。
基本給が高いのか、手当が多いのかを把握しよう
賞与、いわゆるボーナスを決定する要素は基本給です。ボーナス○か月分、と記載されていても実際の給料を3.5倍した額ではありません。
雇用契約を締結し、労働者となれば雇用契約上の基本給減額はよっぽどのことが無ければないと言ってよいでしょう。基本給減額をする場合は、最初に締結した雇用契約違反となりますので、雇用側は相当の説明が必要となります。
その反面、手当に関しては減額、変更が比較的容易です。経営上の理由という名目で手当て自体が廃止されることもあり得ます。
基本給額と賞与実績をしっかりチェックしよう
各種手当を加算した総支給額の提示は、夜勤を○回以上するであろう、皆勤であろう、という見込み額と言えます。
基本給と、賞与実績をしっかり確認し総支給額だけに惑わされないことが必要です。
控除についての理解も必要
自分のお給料から、どういったものが差し引かれる=控除されているのかを理解していない人は意外と多いのです。
まずは、厚生年金・国家公務員共済年金・船員組合等の年金です。そして、健康保険料、40歳以上の方は介護保険料が控除されます。
住民税は自分で納付する場合と、各病院・組織が天引きし支払ってくれる場合の二通りがあります。
いずれも「すごく引かれている」と不満に思われるかもしれませんが、各病院・組織の社会保険に加入せず国民年金、国民年金基金、国民健康保険料を納付すると相当な額になります。
なぜなら、社会保険加入することでそれらの半分を各病院・施設が負担しているためです。
まとめ
いかがでしたか?
初任給が高い安いは、基本給と各種手当の内容と額、賞与の実績を総合的に判断してください。決して総支給額だけを見て判断することが無いようにしましょう。
また、社会人として年金制度や健康保険制度などの社会保険制度についての理解も深めましょう。